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設計コンセプト
敷地は東側道路に接し、3方を住宅に囲まれた宅地。暖かい家をコンセプトに冬場の日差しをより多く取り込むために、
南側に開かれた片流れ屋根を採用。
開口は必要以上に増やさず(放熱を防ぐ)、ハイライト窓・天窓の採用などで、明るさを保った住宅となっている。
所在地/宮崎県都城市郡元町
主要用途/専用住宅
構造/木造平屋建て
家族構成/夫婦+子供3人
工程------------------------------------
設計期間 2002年1月〜6月 6ヶ月
工事期間 2002年7月〜12月 6ヶ月
規模------------------------------------
敷地面積 445.96u(134.9坪)
建築面積 153.86u
延床面積 137.63u(41.63坪)
1階 121.84u(36.85坪)
物置 15.79u
工事費----------------------------------
本体工事費 14,850,000 (35.6万/坪)
床暖房 1,340,000 (3.2万/坪)
高気密高断熱 591,000 ( 1.4万/坪)
その他特殊 1,260,000 (3.8万/坪)
総工費 18,041,000
坪単価 43.3万
外構 別途
施主の要望------------------------------
明るくて、暖かい家。
南国宮崎に在りながら、高気密高断熱仕様、床暖房を取り入れ、盆地特有の寒暖の差が激しい、ここ都城で、冬を快適に過ごす試みを始めた。
室内も壁を取払い、ワンルーム化し、子供の気配を感じられる住宅とした。
(基礎断熱を行い、床下にパネルヒーターを設置。全室床暖房とし、クリーンな暖かさを実現している)すっぴんの工事中参照。
又、子供達に喘息の症状があるため、床板には、33mmの杉材(足場板)を使うなど、なるだけ合板(接着剤を多用)の使用を控えた。
2003年1月には室内温度の測定も行なった
ランニングコスト |
すっぴんの家におけるランニングコストについて
建物の床下に設置してあるパネルヒーターには、灯油によって暖められた湯が循環。
床下の全面一空間がこのパネルヒーターで暖められることにより、
その上にある居住空間(トイレ、居間、風呂場、和室、玄関といった全室)がムラ無く暖められる。
(平成17年暮れ〜平成18年春)の灯油使用状況
(平成19年暮れ〜平成20年春)の灯油使用状況
年月 | ひと冬の 灯油使用量 |
年月 | ひと冬の 灯油使用量 |
平成17年10月 | − | 平成19年10月 | − |
平成17年11月 | 54L | 平成19年11月 | 54L |
平成17年12月 | 126L | 平成19年12月 | 54L |
平成18年 1月 | 126L | 平成20年 1月 | 54L |
平成18年 2月 | 54L | 平成20年 2月 | 72L |
平成18年 3月 | 54L | 平成20年 3月 | 54L |
平成18年 4月 | − | 平成20年 4月 | − |
計 | 414g (23缶) |
計 | 288g (16缶) |
床暖稼動期間 | 19週 | 19週 | |
1週間当たり使用量 | 約22L | 約15L |
※以下は気象庁によるデータを参考とした
最低気温 | マイナス | 0〜10 | 11〜20 | 最低気温 | マイナス | 0〜10 | 11〜20 |
平成17年11月 | − | 20 | 10 | 平成19年11月 | − | 21 | 9 |
平成17年12月 | 16 | 15 | − | 平成19年12月 | 4 | 23 | 4 |
平成18年1月 | 16 | 14 | 1 | 平成20年1月 | 9 | 21 | 1 |
平成18年2月 | 7 | 20 | 1 | 平成20年2月 | 17 | 12 | − |
平成18年3月 | 6 | 25 | − | 平成20年3月 | 3 | 24 | 4 |
平成18年4月 | − | 14 | 16 | 平成20年4月 | − | 16 | 14 |
《平成18年の冬》
約37坪の平屋建て住宅における、ひと冬の灯油使用総量は414gとなった。
大体、22L/週(灯油缶1本強)の換算となる
月別にみると、12月・1月の冷え込みが強く、灯油量も比例して多くなっている。
《平成20年の冬》
12月・1月の冷え込みはそれ程でもなく、暖冬とも思われたが、
2月に入って冬本来の厳しい寒さを迎えた。
灯油量を単純に比較してみると、120g強の差がでている。
これは、寒さのピークが前回は2ヶ月、今回は1ヶ月だったためであろう。
ただ、今回ピーク時の消費量が前回よりも減っている(約2/3)のは、より効率的に床暖房を作動させたためと思われる。
朝起きる前の2時間、気温が下がってくる夜の8時から10時の2時間、計4時間をコンスタントに
維持した事が大きい。あとは、室内空間の保温力のおかげで、外気に左右されることなく、温度が一定に保たれたため
床暖房の時間を増やす事無く経過した・・という事だと思われる。